モクマナマナ キイ
ハワイ諸島は世界でも最も孤立しているといえるでしょう。
オワフ島のある、いわゆる東に位置する島々は、豊かな雨と自然の恵みに溢れ、海を渡るポリネシアの人々によって発見され、彼らの新しい住処となっていきました。
一方、海抜が低く、西側に位置する島々は、わずかな雨量のため植物も少なく、人が住むには厳しい環境でした。 そのひとつ、モクマナマナ島は、ネッカー島とも呼ばれ、面積はわずか０．１６平方キロメートル,海抜は３０～６０ｍ、切り立った崖に囲まれています。 年間降水量は６０センチ、食べられる植物もなく、海からの接近が難しいことから、このモクマナマナ島に人間が継続して住んだと考えるのは難しいことです。
しかし、こうした厳しい条件にもかかわらず、多くの石像と共に石を並べた建造物がこの島で発見されています。これらの石像は、ハワイ諸島の、どの島にも、類似したものは見つかっていません。
ビショップ・ミュージアム にはモクマナマナ島で見つかった７つのキイポハク があります。 ほかの島々の彫り物と、よ～く見比べてみてください。 この玄武岩の石像が、いかに特徴的であるか、お分かりいただけるでしょう。
多くの研究者たちはキイポハクはハワイから南に３２００キロ離れたマルケサス諸島で発見された石の作品に近いとしています。 そしてもうひとつ、モクマナマナ島で発掘された、石を並べた建造物は、ツアモツ諸島で発見された神殿とよく似ているのです。