プアプアレナレナ、魔法の犬・クプアはその姿・かたちを自在に変える力を持っています。プアプアレナレナは、酋長キハヌイルルモクの神聖な庭に忍び込み、仲間のためにアワという植物を盗むなどしていました。仲間である老人は、アワの根から作る飲み物の麻薬的な味がお気に入りだったのです。
ある日、プアプアレナレナは捕まり、 老人とともに、酋長の前に連れ出されました。酋長は、プアプアレナレナに、神の領域に入り、魔法のほら貝を盗むよう命じました。さもなくば、老人とともに死刑に処す―そう宣告したのです。
プアプアレナレナは、首尾よくほら貝を手に入れました。そして、酋長の名前にちなんで、この貝は、キハプーと名付けられたのです。
このキハプーの歴史は、15世紀までさかのぼることができます。酋長キハヌイルルモクから息子のリロアへ、そしてその息子ウミアリロア、さらに、カメハメハ大王の時代へと連綿と受け継がれてきました。
デビッド・カラカウア王は、〝キハプが正しく吹かれたならば、神々さえも支配する″と書き残しています。