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ハワイの人々は島々を移動する際、〝ワ・ア〟と呼ばれる〝浮きのあるカヌー″を利用しました。 この浮きを〝アマ〟といい、カヌーの左側に、短い支柱(イアコ)でつながれています。

ワ・アは速度が早く、かつ安定性があり、漁師や兵士、食料、物資そして、情報を運ぶ重要な役割を果たしていたのです。  太平洋のオーストロネシアの人々は、それぞれの環境に即した独自のカヌーを編み出しました。 ハワイは他のポリネシアの島々と違って大きな木に恵まれていたため、コアの丸太一本をくりぬき、カヌーにすることができました。対照的にタヒチでは、木材の板をきっちりとはり合わせて、カヌーを作ったのです。  ハワイアンの双胴船、ワ・ア・カウルアは、太平洋一帯によくみられた浮き付きのカヌーから、さらに一歩進化したもので、左側のカヌーが浮きの役割を果たしています。 ワ・ア・カウルアは、カヌーの間にデッキを設け、より多くの人や物資を運ぶことができました。

一番大きなワ・ア・カウルア(双胴船)は、航海専用のカヌーでした。ポリネシアの人々はこのカヌーで遥か3200キロ先の太平洋に浮かぶ島々への航海を成功させています。

 

この航海用の双胴船・ワ・ア・カウルアが1970年代、ハワイで初めて復元されました。それが、ホクレア号です。

ホクレア号の数々の旅の記録は、太平洋の島々に広く刺激を与え、 ニュージーランド、タヒチ、クック諸島などでも、12艘(そう)以上の航海用双胴船が作られています