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1900年、ビショップミュージアムの初代館長ウイリアム・ブリッグハムの元にひとつのカタログ届きました。それは、ニューヨーク州ロチェスターにある〝ワーズ自然科学機構〟からのもので、カタログの中の一文に、館長の目が留まりました。

『一流の博物館であるには、実物大のマッコウクジラの標本を所有すべきだ―』と。

 

かつてホノルルは、捕鯨産業で栄えていた社会的背景もあり、ブリッグハム館長はクジラの標本を手に入れる手配を開始します。理事の了承を得て、一番上質なクジラの標本をニューヨークのワーズ自然科学機構から取り寄せることになりました。 当時の価格にして、2500ドルのクジラの標本は、1901年、アメリカ大陸を横断し、海を越え、ハワイへとたどり着きます。  ミュージアムの剥製師、ウイリアム・ブライアンの指導の元、標本の組み立てがひとつずつ始まり、2本の鉄の棒が脊椎を支えるために差し込まれ、'皮膚'は張り子で作れられ、色が塗られました。

標本の長さは、およそ17メートル、重さはおよそ2トン。頭の部分だけでも1362キロあります。標本の組み立ては、1902年に完成し、天井から吊り下げられ、展示されました。この大きなクジラが、ハワイアンホールに取り付けられた最初の標本となるのです